札幌市の早蕨鍼灸は、北海道唯一の「突発性難聴ハリ治療ネットワーク」会員です。
突発性難聴を3つのポイントから見ていきます。
1.突発性難聴とは
2.中医鍼灸でみた突発性難聴
3.突発性難聴と耳鳴りの関係
難聴とは「耳が聞こえなくなったり、聞こえにくくなったり」することです。
突発性とは、文字通り「突然」です。「TVを見ていたら」「車を運転中に」「携帯電話ではなしていたら」など、聞こえなくなったときが自覚できるのが特徴です。
突発性難聴かどうかは耳鼻科で診断してくれます。
原因は血行不良などの循環障害や、ウイルス等の感染症、炎症、その他と言われていますが、まだ不明な点も多いです。
まずは耳鼻科に行き、ウイルス・腫瘍・脳の病気等でないか確認する必要があります。
突発性難聴は時間との勝負と言われています。突然音が聞こえなくなったら、早急に耳鼻科を受診して下さい。
耳の中にはカタツムリによく似た「蝸牛」というものがあります。「蝸牛」の中に「有毛細胞」という毛があり、音をキャッチしています。
「蝸牛」にうまく血が流れずに、「有毛細胞」が酸欠や栄養不足になって働かなくなると、音がキャッチできなくなり、聞こえなくなると考えられます。
また「有毛細胞」でキャッチした音は、神経を伝わって脳におくられ、脳で音として認識します。神経が酸欠や栄養不足になっても、脳に音が伝えられなくなります。
上記のグラフは一掌堂治療院の藤井先生がつくられたものです。
発症後3週間以内に鍼灸施術を開始した方の健常化が約66%、回復が約28%です。つまり3週間以内に鍼灸施術を開始した約94%の方が健常化・回復しています。早期治療の大切さがよくわかります。この時期の患者さんは、病院での治療や投薬と平行してのハリ治療の方が多いのも特徴です。
3週間を超えると、急激に健常化が減少し約22%、反対に回復が約53%と増加しています。健常化とは元のレベルに戻る方を意味し、回復は発症時のレベルよりは良くなったが元のレベルには到達しなかったことを現します。
発症後の発症後の時間が長く経過した方でも、健常化や回復が見られます。すでに病院での治療は終了し、2か月以上経過した方でも、約37%の方が健常化・回復しているという結果が出ています。
つまり早く治療を開始すればするほど、回復する可能性が高くなると言えます。
まず耳鼻科で「ウイルス・炎症・腫瘍・脳の病気」など重篤でないものかどうかの判断が必要です。脳が原因と考えられるなら、命に係わる場合があり、脳神経科への受診をすすめられます。
突発性難聴と診断されると、耳鼻科ではおもに薬での治療になります。薬は血の流れを良くしたり、炎症を抑えます。薬はおもに「全身の血流を良くするもの」です。耳だけ血流を良くするは難しいですね。
鍼灸は「部分」の流れをよくするが得意です。重点的に「耳の血流」をよくすることで、薬の効果が耳にもとどきやすくなるので、併用がおすすめなのです。
突発性難聴ハリ治療ネットワークの施術は、耳の循環を最大限に引き出します。
中医鍼灸は、突発性難聴になった根本原因を考えて施術します。突発性難聴になったのはなぜでしょう?「ストレス」でしょうか?
ストレスにも色々なものがあります。まわりの環境、考え方の癖、食生活の癖、生活様式の癖、ご自身の体質など、根本原因を中医学の手法で考えます。
根本原因を考えることは再発防止になるので、ネットワーク施術で耳の機能を回復させるとともに、中医学で体質改善を考えることが重要なのです。
西洋医学の病名がおなじ「突発性難聴」の人でも、中医学のモノサシである「証(しょう)」の分類では、病気になる原因が変わってきます。
「証」を分類する手法に、問診(質問)をはじめ脈診や舌診などがあります。
以下は、突発性難聴の患者さんに多くみられる「証」です。1つだけでなく複合型の方もおられます。
肝は肝臓のことですが、中医学では怒りの臓器です。
仕事でのストレス、家庭でのストレス等々、現代社会はストレスにあふれています。度重なるストレスは熱にかわり、耳の経絡にながれこみ、正常な流れを止めます。
肝タイプの方には、熱をさますツボや、気を下におろすツボをつかいます。
セルフケアとしては、思い通りにいかないことをあきらめる技術、一歩身を引く技術が必要かもしれません。
お酒、濃い味付け、脂っこいもの、スナック類、清涼飲料水などがお好きな人に多いです。
中医では、食べすぎは害のある不要な水分である「湿」をつくります。「湿」がたまったものを「痰」といいます。中医学では、風邪の時の「痰」のようなものは全身にあると考えられています。
「痰」は経絡をつまらせるモトになります。耳の経絡が「痰」で滞ったら、血行不良で突発性難聴の原因になります。
また「痰」は集まると熱を発生するばあいがあります。イメージとしては体中にヘドロがたまって発酵した状態です、ちょっと怖いですね。「痰」で発生した熱も上にのぼる性質があるので、より耳の経絡をふさぎます。
湿タイプの人には、水分の動きをよくしたり、流れやすくするツボを使います。
セルフケアとしては、暴飲暴食をやめる、バランスのとれた食生活をする、夜8時以降の飲食はしないなどがあります。
もともと胃腸虚弱で太れない方や、過労や冷たいものの食べすぎ、飲食の不摂生で胃腸が弱って栄養が作れなくなった方です。
突発性難聴のおもな原因は、血行不良で耳に酸素や栄養が送れないことですね。つまり栄養タイプの方は、流れがわるいだけでなく、根本的に栄養が足りないのです。
このタイプの方には、胃腸を元気にするツボや、血をつくるツボを使います。
セルフケアとしては、マイペースをモットーとし疲れすぎないようにしましょう。もともと消化吸収が難しい体質なので、エネルギー不足にならないことが大切です。また飲食の不摂生で胃腸が弱った方は、食生活の改善が必要です。
中医では腎は腎臓だけではなく、成長・生殖・老化をつかさどるものです。腎は耳にも関係が深いので、年齢とともに聴力は衰えます。
ただ「年のせいだから」と言われた方でも、突発性難聴の場合は回復の可能性があります。なぜなら原因が年齢によるもの以外の可能性もあるからです。
このタイプの方には、やはり多めに腎にかんするツボを使います。
セルフケアはその方によって違ってきます。
当院でも70歳以上の患者さんの症状が回復しています。あきらめる前に一度ご相談下さい。
北海道は冬の室内が温かいのですが、寝ているときはやはり肩や首、頭部が冷えます。中医では寒さを「寒邪」といいます。
「寒邪」は経絡を滞らせます。クビ肩や耳の経絡が滞ると、耳の血行も悪くなり、突発性難聴の原因のひとつになります。
このタイプの方には棒灸をつかって温めます。患者さんによっては、暖まったとたんに耳鳴りがやんだり、耳閉感がなくなったりすると仰います。
セルフケアとしては、首元を温かくして帽子をかぶって寝る、首に薄いハンカチを巻いて寝るなどです。外出の際もクビ肩、耳、頭を寒さから守って下さい。
真冬だけでなく、秋口や春先の季節の変わり目も要注意です。また夏場のクーラーによる症状の方もおられました。職場などクーラーが直接あたる席の方は会社に相談し改善してもらってください。
耳鳴りは耳で聞こえているわけではなく、脳が鳴っていると考えられています。
耳は通常いろいろな音域の音を聞いています。しかしある音域の「有毛細胞」が弱ると、その音域の音が感知できなくなります。
いつもある音域の音が聞こえないので、脳はその音域の音を探そうとします。このとき「脳が勝手につくりだした音」が耳鳴りです。
高い音が聞こえないときはキーンと耳鳴りがします。
低い音が聞こえないときはジーとかザーとか低い耳鳴りがします。
耳鳴りがなくなるというのは2つの理由が考えられます。
ひとつは聴力が回復した場合。音が聞こえるようになると、耳鳴りはなくなります。
もうひとつは、脳が音を探すのをやめた場合です。この場合は聴力は回復していません。
聞こえなくなった音域を「脳が探さない」人が耳鳴りのない人です。
特徴は「クビ肩がやわらかく肩こりがない」「ストレスがない」「小さなことにこだわらない」ことです。こういう方は自律神経が非常に健康なのです。
反対に耳鳴りが強い方は、肩こりがあり、ストレスを感じやすい、自律神経が乱れやすい人です。
クビ肩こりの原因には「姿勢がわるく、猫背やストレートネックである」「デスクワークや、パソコン作業、スマホ操作が長い」「運動不足である」などがあげられます。
ストレスを感じやすい人の特徴は「イライラ、クヨクヨしやすい」「細かいことにこだわりやすい」などがあります。
「クビ肩こり」も「ストレス」も血流をクビ肩から上の血流を悪化させます。自律神経のおおもとは延髄にあり、延髄は頭のうしろの頭の付け根部分にあります。延髄が血行不良で、酸欠や栄養不足になると、自律神経が乱れるのです。
自律神経が乱れると、脳が誤作動をおこします。誤作動をおこした脳はより聞こえない音域の音にこだわって探し、脳鳴りをおこします。
まず、クビ肩こりの予防には、「スマホは使わない」「デスクワークや、パソコン作業の時間を短くする」ことが重要です。姿勢を良くして、猫背や前かがみの姿勢を改善する必要があります。
また、積極的にストレッチをしたり、散歩したり、軽い運動をしたりして、身体とクビ肩の血行をよくすることも重要です。
当院ではセルフケアをお伝えして、1日3回実行していただいています。セルフケアをすると「目がハッキリ見える」とか「身体がポカポカしてきた」「クビから上が暖まった」と皆さんおっしゃいます。
つぎに、ストレス面では「イライラしたり」「クヨクヨしたり」「細かいことにこだわったり」しないように気をつけて下さい。
耳鳴りがするときの状況をメモすることで、自分が何に神経質になっているかがわかるでの予防に役立ちます。
ある人は「携帯を新機種にかえて使い方がわからなくてイライラして」耳鳴りが悪化したり、「腹痛で悪い病気ではないか心配になり」耳鳴りが悪化したりします。あなたはどんなときに悪化していますか?
1.突発性難聴とは
突発性難聴は、突然耳が聞こえなくなる病気です。早期治療開始で回復率が上がるので、まずは耳鼻科の受診をして下さい。耳の循環を重視する「突発性難聴ハリ治療ネットワーク」の施術との併用をおすすめします。
2.中医鍼灸でみた突発性難聴
中医学でみると突発性難聴も、各人の体質や生活習慣で、ケアの仕方や施術方法が変わります。中医学の手法である問診・舌診・脈診などであなたの状態をみたて、中医鍼灸であなたにあうセルフケアの案内をお伝えしています。
3.突発性難聴と耳鳴りの関係
聞こえない音を脳が探すのが耳鳴りです。聴力の回復が、耳鳴りをなくす重要なポイントです。聴力は早期施術が一番のポイントになります。また聴力がなくなり固定したのちも耳鳴りに苦しむ方には、日々のセルフケアや自律神経を安定させる施術をおこないます。
「耳の症状の患者様」は、男性の方も、女性の方のご紹介の場合承っています。
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